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ワニの養殖?

 ロイター電によると、先週末、ベトナム中部で洪水が起こり、その際に養殖場からワニが逃げ出す騒ぎがあったらしい。なんとその数、数百匹。正確な数はわからず、補足もしくは駆除されたのは百匹足らずだという。

 ワニって、養殖してるんだ。

 このニュースを読んで、最初の感想がそれだった。ただ、よく考えてみれば当たり前のことだろう。世にはあれだけ「鰐皮製品」なるものが出回っているのである。天然物ばかりだと、たちまち資源が枯渇するに違いない。

 そこで、「ワニ 養殖」というキーワードでグーグル検索したところ、二つの興味深い記事が出てきた。一つは、「全日本爬虫類皮革産業協同組合」なる業界団体が日本にあること、もう一つは日本でもワニを養殖している人がいることである。

 まず前者。「全日本爬虫類皮革産業協同組合」は、読んで字のごとし、蛇・鰐・蜥蜴などの爬虫類の皮から作られる製品を扱う業者が加入する組合であるが、その設立の目的を次のようにしている。

ワシントン条約の精神と趣旨にそって爬虫類等皮革の円滑な取引を図り、併せて、組合員の相互扶助の精神に基づき、組合員のために必要な共同事業を行い、もって組合員の自主的な経済活動を促進し、かつ、その経済的地位に向上を図るとともに、爬虫類等皮革産業の振興に資することを目的とする。

             (公式WEBサイト http://www.jra-zenpa.or.jp/index.html

 なるほど、ワシントン条約が文頭に謳われているところからも、この業界を取り巻く環境の一端がうかがえる。また、爬虫類皮革への啓蒙も目的にしているようで、サイト内に「爬虫類Q&A]というコーナーが設けられているのだが、これがめっぽう面白い。

 これによると、「現在世界で使用されているワニ革の80%以上が養殖されたもの」であり、野生/養殖を含めた生産量(解体量)はミシシッピー州のアリゲーターが最も多いそうである。来世、鰐に生まれ変わることがあれば、この周辺は避けることをお勧めする。

 また、パプワ・ニューギニアでは地域住民の唯一の現金収入源となっており、持続可能な捕獲量を調整して、慎重に管理を行っているらしい。

 該当サイトには、他にも興味深い爬虫類情報がたくさん掲載されている。我が家には残念ながら爬虫類皮革を使ったような高級品はないが、今後知人が爬虫類系の皮革製品を持っているのを見かけたら、うんちくの一つも語れそうである。

 さて、後者の日本に存在する鰐の養殖場である。その名も「株式会社 小池ワニ総本舗」。(公式WEBサイト http://homepage2.nifty.com/koikewanisohonpo/index.html)静岡県湖西市で営業している。

 気になる事業内容だが、なんとこちらでは食用肉として鰐を養殖しているというのだ。皮ではなく、肉がメインなんである。日本で鰐肉の需要がいかほどあるかはわからないが、鰐の養殖を始めた理由のトップに「日本の食料自給率が極めて悪いこと」を上げておられ、食肉としての鰐の可能性に、本気で取り組んでいらっしゃることは確実である。

 実は、私は鰐の唐揚げを食べたことがある。十八年ほど前、フロリダでのことだ。観光客向けの、いわば思い出作りメニューであるため、味を云々するようなものではなかったが、少々歯ごたえがありすぎたことをのぞけば、臭みもないあっさりとした肉で、常食にしても問題ないようなものだったと記憶している。

 小池ワニ総本舗さんでは、ワニ肉の通信販売もされているようなので値段を確認したところ、1KGが4,500円。つまり100Gで450円なので、安くはない。ブランド豚と同じぐらいか、やや高いぐらいである。この値段なら、鶏肉を食べた方がよいかもしれない。

 ただし、低カロリー高タンパクで不飽和脂肪酸を含むヘルシー食品であり、さらにはワニは血液中に自前の抗生物質を発生させるため、肉もほぼ無菌ということで、安全性も高い食肉なんだそうである。しかも、エサには通常焼却処分される廃鶏を使っていて、環境問題にも貢献している。

 つまり、ワニとは大変LOHASな食肉なのだ。

 鰐皮のバックを守っている層とLOHAS好きな層とは、かなり相関が高いような気もするし、そう考えると次は「ワニ肉食」が来る、かもしれない。

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受信: 2007年11月15日 (木) 11時50分

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