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寒中の赤

 花屋の店先に、シクラメンやポインセチアが場所を取る季節になった。冬枯れの時期、外気温の中でも鮮やかな赤を見せる植物が好まれるのは古今東西問わないのだろう。シクラメンやポインセチアが伝わる以前の日本では、南天や千両、万両の赤い実が尊ばれていた。この三つは似た外見ではあるが、別種の植物である。だが、どれにも共通するのは名の目出度さ。南天は「難を転ずる」に通じるところから、お正月の生け花には欠かせない花材であるし、千両・万両はその名のまま富裕に繋がるとして商家で喜ばれた。

 雪の朝などは、雪の白、緑の葉、そして赤い実のコントラストがいかにも美しい。西洋でこれに代わるものが柊だろうか? いずれにせよ、その鮮やかな対比を喜ぶ感性に大きな違いはないようだ。

 花の兄が目を覚ますまで、けなげに寒中耐える赤。小さいながらも、限りない命の強さを感じさせてくれる植物たちである。

 

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